20220812 TeamSTEPPSについての学び

【医療の質の講義より: TeamSTEPPSについての学び】

以前、敗血症のQI(Quality improvement)のような活動に参加させていただいていたので、医療の質に興味を持ち受講した。

(要旨)
・医療の質を可視化することが改善への第一歩(ピーター・ドラッカー「測定なくして改善なし」)
・ドナベディアンモデル: 構造、プロセス、結果
構造を変えるのは難しい。プロセス指標は実行しやすい。アウトカム指標は切実だが背景因子を調整する必要あり。

敗血症の院内バンドルはプロセス指標であるが、バンドル遵守率が高いことが重症度を調整しても死亡率の改善(アウトカム指標)と関連していることが示唆されている(chest, 2022)ことが分かった。

今回【医療安全】についても時間を割いて学ぶことができた。

・高い信頼性を持つ組織文化を作ることが医療安全に重要 (スペースシャトルや飛行機の分野が先達、事故から学ぶ)

☆TeamSTEPPS
チームワーク向上のためのシステム
コミュニケーション、リーダーシップ、状況観察、相互支援の4つの教育-学習可能なスキルを磨く研修を提供している。SBAR、2チャレンジルール、CUS、I’M SAFEなどの枠組みがある。

グループワークを通して初めてTeamSTEPPSについて知った。
医療安全の重要性は疑う余地もないものの、オンラインでの講習会を聴くのみでは劇的な効果を得ることが難しいとは感じていた。
M and M conferenceで起きた事例をno blame cultureで振り返ることも必要であるがどうしても非難、批判の色が滲んでしまうように感じることもある。

今回はTeamSTEPPSなどの取り組みを通して日頃からチームワークを向上させる組織作りをしておくこと、上手く行っていることも共有することが安全な組織文化作り、ひいては医療過誤の減少に資することを学んだ。

自分一人ではできないことではあるものの、チームの一員として信頼性の高い組織文化を創っていくことができるような組織人でありたいと思った。

調べているうちに大学の寮で先輩に教えてもらったアフリカの諺と再会した。心に残る言葉であったため、締めくくりに引用させていただく。
“If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together..”